“家族が亡くなったときの「葬儀の流れ」~葬儀社への連絡~“ で葬儀社への連絡が終わり、故人の遺体を安置できたら納棺の準備に入ります。
納棺の前には枕経と呼ばれるものを僧侶の方にあげてもらうのですが、現在は安置場所のや依頼の兼ね合いで省略されたり、お通夜のときにまとめてあげられることも少なくありません。
私の父は懇意にしていた寺院があったので、住職の方が数時間かけて枕経をあげるため駆けつけてくれました。
枕経から納棺にかけては、地域や宗派によって違いがあるようですので、私の父の場合で説明したいと思います。
僧侶の方に枕経をあげてもらう
枕経をあげてもらうためには、寺院に連絡して枕経の依頼をする必要があります。
私の父の場合は、最初にも書いていますが懇意にしていた寺院があったことから、枕経から四十九日、初盆やこれから必要なことはすべてやると言ってくださったので非常に楽でした。
ですが懇意にしている寺院がない場合、葬儀社などを通じて寺院に連絡を取ってもらわないとだめでしょう。
僧侶の方がやってこられたら枕経をあげてもらうのですが、このときに喪服を着る必要はないので平服で大丈夫です。
末期の水を口に含ませる
末期(まつご)の水を口に含ませる は、死水(しにみず)を取る ともいわれます。
どちらも同じ意味で使われるのですが、末期の水を口に含ませるのにはこんな理由があるそうです。
お釈迦様でさえ、入滅の際には「喉が渇いたから水を持ってきてほしい」と弟子に頼んだそうで、お釈迦様でも喉が渇くのだから故人も喉が渇いているだろう。
「苦しい思いをせずに、安らかな気持ちであの世へ送り出すために」末期の水を口に含ませるのだと説明されました。
この末期の水のを口に含ませる方法もいくつかあるようなのですが、私の父の場合は「父が生前よく使っていた湯呑みに水をはり、そこに樒(しきみ)の葉を入れ、樒の葉についた水を口元につける」というものでした。
生前使っていた湯呑みを使う理由は、故人が使い慣れていたものだから、あの世へ行ってからも使えるようにと納棺後には割ってしまいます。
枕経から納棺まで時間がある
枕経をあげおわったらすぐに納棺するのではなく、私の父の場合は逝去当日に枕経、翌日に納棺という流れでした。
なので枕経をあげおわり僧侶の方が帰ってからは、自宅に安置しているのであればゆっくりと最後の別れをすることができます。
葬儀社の安置所などに安置している場合は、面会時間が定められていると思いますので、時間内に最後の別れを済ませておきましょう。
納棺
故人の遺体を清め、死に装束を着せていきます。
病院で亡くなっている場合は、すでに遺体を清めてもらっている可能性もあり、その場合は遺体を清めるという作業は省略してかまいません。
納棺に立ち会っている家族や親族が一緒に死に装束を着せ、棺の中に入れてあげましょう。
死に装束の着せ方などは葬儀社の方が説明してくれますし、一緒に作業してくれると思うので詳しいやり方は書きませんが、難しい作業ではなく小学生の低学年や幼稚園、保育園児でも一緒に作業できるようなものです。
故人が生前に好きだったものを棺の中に入れることもあり、私の父の場合は好きだったお菓子やゴルフウェア、木で作ったゴルフクラブのようなものを一緒に入れてあげました。
すべて入れ終えたら棺の蓋を閉め、通夜会場となる場所へ寝台車を使って運びます。
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