“家族が亡くなったときの「葬儀の準備」~枕経と納棺~ “ で納棺が終わり、いよいよ通夜会場へと向かいます。
父は家族葬という形で葬儀をおこなったのですが、30人以上の方が弔問してくれました。
事前に葬儀社の方としっかり打ち合わせができていれば、それほど苦労することはないと思いますが、お通夜の流れを順番に説明したいと思います。
通夜会場ですること
通夜会場についたらゆっくりはしていられません。
家族葬であっても弔問してくれる方のために席は用意していますし、それとは別に親族用の席もあります。
ですが会場についてからでないと、誰がどこに座るのかを決めることはできないので、最初に親族席のどこに誰が座るのかを決めましょう。
葬儀社の方に尋ねれば、どんな感じで座るかを教えてくれますので、それを参考にすれば大丈夫です。
また弔問してくれる方のために受付も用意しておかねばならず、お香典を辞退するのか受け取るのかでも受付方法が変わります。
誰からどんなものを、受け取るのか?
誰からどんなものは、受け取らないのか?
これはしっかりと受付をやる人物に把握させておきましょう。
受けつけから開式
早ければ通夜開始時刻の1時間ぐらい前から、故人の友人などがやってきはじめます。
葬儀社の人が受付を代わりにやってくれる場合もありますが、忙しいなか弔問に訪れてくれている方もいるので親族がやったほうがいいでしょう。
父の葬儀では喪主を兄が務めていたため、私が受付をやっておりました。
このときに注意することは、香典をもらうのであればしっかりと両手で受け取ること。
お悔やみを述べられた後は、しっかりとお礼をいうことの2つです。
父は地元と現在住んでいた場所が違うため、遠方から弔問に訪れてくれた方が多かったので2つの挨拶を使い分けました。
「本日は忙しいなか、遠方からお越しいただきありがとうございます」
「本日は忙しいなか、お越しいただきありがとうございます」
他にもお礼の言い方はあるでしょうが、堂々としていればいいです。
多少礼儀に不備があったとしても、最低限の礼節を守っていれば大丈夫ですし、わからないことは遠慮することなく葬儀社の方に教えてもらいましょう。
芳名帳に記帳してもらう内容は、フルネームと住所・会社名・電話番号などですが、香典を辞退していて通夜後に返礼品を配るのであれば、そこまで神経質になる必要はありません。
記帳してくれる方に「恐れ入りますが、ご名前とご住所をお願いします」と声をかけておけば、名前と住所は書いてくれますし、会社の代表で来られた場合は「○○株式会社一同」のような書き方をされることもあります。
この場合に限り、「恐れ入りますが、代表の方のご名前だけでもお願いします」とお願いすれば、代表で弔問に来てくれたのが誰かわかりやすいです。
開式10分ほど前になると、親族は席に着くようアナウンスなどが入ると思うので、その後は葬儀社の方に受付を変わってもらい、自分に用意された場所で開式まで待機しましょう。
時間になると、葬儀社の方が通夜開式の言葉を述べ、僧侶が入ってきて通夜が始まります。
読経・焼香
僧侶の読経が始まり、しばらくすると葬儀社の方から喪主に合図があります。
その合図で喪主から遺族・親族・参列者の順番で焼香していくことになり、弔問してくれている方は焼香後に席へ戻って最後まで読経を聞くか、返礼品をもらって帰るという形になるでしょう。
父の葬儀では、焼香後に弔問してくれた方全員に返礼品を渡し、最後まで読経を聞いていくか帰るのかは弔問者に任せるという感じでした。
読経が終わった後は僧侶の退出という形になるのですが、父の葬儀では戒名をつけた理由について説明をしてくださいました。
私は以前テレビ番組で、僧侶が戒名をつけるときに「戒名をつけるためのソフトを使っている」と発言しているのを見たことがあり、そんな適当につけるならいらないだろ。
そんな風に考えていたのですが、今回父につけられた戒名の由来と、戒名をつける意味を聞いて「オヤジはいい名前をつけてもらったなー」なんてことを思いました。
曰く、
戒名は授戒したものにつける名前であり、死者につける名前だと思われている方が多いと思います。ですが故人はこの世を旅立ち、あの世で新しい生を授かったのだから、新しい名前が必要なのです。
そして新しい名前には、故人の生前を表すような名前をつけるのが正しいあり方だと思っています。
それゆえ故人と面識のない場合には、遺族や親族に故人の人となりを聞いて戒名をつけるのですが、つけた後も本当にこれで良かったのかと数日悩むこともある。
なので……本当に故人のことを思って戒名を付けてくれているなら、戒名の理由をしっかりと説明してもらえるはずです。
もし何の面識もない僧侶の方に戒名を頼むのであれば、故人がどんな人となりだったのかを伝えて、しっかりとした戒名をつけてもらいましょう!
もし戒名の理由を聞いてもしっかりと答えてもらえないようなら、適当につけられている可能性がありますので。
閉式・通夜振る舞い
僧侶が退出すると通夜閉式となり、通夜振る舞いに移ります。
家族葬であれば弔問してくれた方、全員に振る舞う量を用意することも可能でしょうが、そうでないならば遺族や親族、本当に親しい友人や隣人のみを誘う形になるでしょう。
父の葬儀では、遺族と親族だけで通夜振る舞いをおこないました。
告別式の準備
通夜振る舞いが終わると、棺守りをするために幾人かの遺族や親族が通夜会場に残り、線香やロウソクの火を絶やさないよう見守ります。
とはいえ近年では、線香もロウソクも電池式のものを使っていることが多いので、火に気をつける必要はありません。
もしも電池式ではない線香やロウソクを使っている場合は、火を絶やさないように多めの人数が残って見守るといいのではないかと思います。
次の流れはこちら
» 家族が亡くなったときの「葬儀の流れ」~告別式から精進落し~
コメント