FXで取引するにあたって、相場状況を判断する材料というのは数多くあります。
ですがFXを始めたばかりの初心者の方に、テクニカル分析やらファンダメンタル分析の細かいところを説明してもわかりません。
なので今回は、トレンド相場とレンジ相場について説明したいと思います。
なぜこの2つを説明するのかというと、相場にはトレンド相場とレンジ相場しかないからです!
つまり現在の相場状況が、トレンド相場なのかレンジ相場なのかを判断できるだけでも、売買のどちらで仕掛ければ利益をだしやすいのかがわかるということですね(´∀`*)
相場状況を見極める
相場状況を見極めると言っても、相場状況ってなんなのさ? と思う初心者の方は少なくないと思います。
なので簡単に説明すると、通貨ペアの力関係が一方的な傾きをみせている状況がトレンド相場。
反対に通貨ペアの力関係が拮抗しており、方向性のない状況がレンジ相場となります。
相場状況の見極めが大事な理由
トレンド相場とレンジ相場があるのは理解したけど、どうしてそれを見極めるのが大事なことなのか?
それは現在の相場状況を正しく理解していないと、見当違いのトレードをしかけてしまう可能性が高いから。
説明するので、とりあえず下の図を見てください。
これは通貨ペアの力関係が一方的な傾きをみせているトレンド相場であり、買いたいと思う人が増えて売りたいと思う人が少ない相場状況になります。
つまりこの状況で、売りで仕掛けると損をする可能性が非常に高いということですね!
なのでトレンド相場の場合は、トレンドの流れに乗って中長期で保有すれば損をする可能性が少ないということになります。
ではレンジ相場はどうなのかというと、下の図のようになります。
青く塗りつぶしている部分がレンジの上限であり、赤く塗りつぶしている部分がレンジの下限になっているのが、なんとなーくわかると思います。
上図の左側は下降トレンド相場からできており、一番最初に反発している部分がレンジ相場の下限になったと考えることができます。
ただ一度反発しただけではレンジ相場とはいえず、一度反発たあとにもう一度同じ位置で反発していることから、次回の上値は最初の反発地点と同程度かそれよりも少し下あたりまでと考えるといいでしょう。
事実としてレンジ上限で価格上昇は収まっており、そこから下がってもレンジ下限までという感じになっています。
このレンジ相場で注意しなければいけないのは、レンジの上限もしくは下限を突き抜けた段階でトレンド相場に移行する可能性が高いということ。
このように現在の相場状況がトレンド相場なのか、それともレンジ相場なのかを把握しておくだけで、トレードを仕掛けるときに有利な立ち回りができるようになります。
具体的なトレンド相場の見極め方
上記の図は典型的な下降トレンドが発生したときのものです。
SMA20が赤線・50が青線・100が黒線となっており、全てがデッドクロスしている状態です。
※SMA=移動平均線
さらにデッドクロス後は一目均衡表が上昇雲(赤雲)から下降雲(青雲)に変わっており、ローソク足が上昇雲を下に抜けSMAよりも下になることで、下降トレンドへ転換することを示しています。
とはいえこの条件を満たせば必ず下降トレンドになるかといえばそうでもなく、SAM100がデッドクロスした直後に何かしらの指標が発表されて上値をぶち抜いていくこともあります。
なのでSMAがデッドクロスしたから下降トレンドが発生したと考えるのではなく、
- SMA20,50,100がデッドクロス
- 上昇雲から下降雲に切り替わり
- ローソク足がSMAと雲から大きく離れる
- SMA20,50,100が下方向へ傾く
- 下降雲がローソク足の上に発生
これらの要素全てを満たしたとき、ようやく下降トレンドが発生したと判断することができます。
上昇トレンドの場合は真逆の考え方になり、
- SMA20,50,100がゴールデンクロス
- 下降雲から上昇雲に切り替わり
- ローソク足がSMAと雲から大きく離れる
- SMA20,50,100が上方向へ傾く
- 上昇雲がローソク足の下に発生
というふうになります。
トレンド相場の間はSMAで反発する可能性が非常に高いので、SMA付近でトレンドの流れに乗ったトレードを心がければ大損するということはあり得ません。
POINT
損切りを設定していない場合は相場が崩れて大損する可能性もあるので、トレードのときにはかならず損切りの設定をおこなっておきましょう。
具体的なレンジ相場の見極め方
上の図は下降トレンドからレンジ相場へ移行したときのものです。
レンジ相場と違いSMAは横ばいに推移し、ローソク足も雲もグチャグチャになっています。
こんなもん相場状況もクソもないじゃないか! と思われる方もいると思いますが、はっきり言ってレンジ相場は見つけることが出来たらボーナスステージです!!
というわけで、レンジ相場の見極め方を教えましょう。
- SMA20,50,100が雲と重なっている
- SMA50,100が並行で方向感がない
- トレンド相場から移行した際の高値or安値で反発している
- 上昇雲と下降雲が転換を繰り返している
- ローソク足とSMAや雲に大きな乖離がない
これだけです。
これは執筆時(2018/02/04)のドル円の週足なのですが、上記の条件をいくつか満たしているのでレンジ相場に移行しつつあるといえるでしょう。
日足で見た場合だと、完全にレンジ相場に突入していますね(´∀`*)
週足の図と合わせて、どこが上限ポイントでどこが下限ポイントなのか見極めてみましょう!
まとめ
相場状況を正しく見極めることができれば、短期の値動きに右往左往することが無くなります。
利益確定のラインや損切りするポイントもわかりやすくなり、思い通りに動かないなら相場状況の判断が間違っていたか、状況が一変したと考え安易なトレードを行わないようにしましょう。
特に初心者の方は1分足や5分足を見てスキャルピングをやりたがる人が多いですが、はっきり言って初心者がやるには向いていないトレード方法なので、4時間足や日足を中心にしたデイトレードからスィングトレードをするように心がけると勝率が上がると思います。
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