上司と部下の間に挟まれ、日々精神を蝕まれていた元中間管理職のぽよまるです(´ω`)
あれをやってくれと頼まれたからやったのに『どうしてそんなことをするんだ?』と怒鳴られ、出来てない部下に『ここはこうした方がいいよ~』というと、何故か自分で出来ていると思いこんでいて反論してくる。
同じ立場の方ならわかってくれるのでしょうけれど、それでも上司には上司の、部下には部下の言い分があるはず。
なので『出来る上司』とはどういった人物なのか?
私がそうなるために勉強したことを話してみようと思います。
出来る上司の条件とは何なのか?
まず大事なのは、現場での仕事……つまり『部下がやっている仕事をそれ以上にこなせる』ことが一つ。
次に大事なことが、チームの管理をしっかりし『チーム全体の成果を上げる』こと。
自分ひとりだけが仕事をできても意味がないですし、自分が率いているチーム全員が十分に能力を発揮できる環境を作ってあげる。
これが個人的に思う『出来る上司の条件』ではないかなーと思います。
チーム全員の能力を引き出すためにはどうしたら良いのか?
これがもっとも重要であり、もっとも難しいことです。
会社によってはいくつもの部署があり、いくつものチームがあって、多種多様な人材がいます。
その中で自分が管理するチームに割り振られた人たちは一体何が出来るのか? 何が出来なくて、どういうビジョンをもっているのか?
これを把握しないことには何も始まりません。
1,チームとしてどうなっていきたいか? どんな成果を上げたいか明確にする
目標の無いチームというのは、基本的にダラダラとしか仕事をしません。
なぜなら、チームとしてこうなっていこうというビジョンが無いからです。
とりあえず与えられた仕事だけをこなす集団になり、明確なビジョンや目標を掲げるチームとでは業務内容や効率に大きな差が生じるのは間違いないでしょう。
チームを管理する立場の人間が『なるべく具体的で皆が目標として目指せる内容』を考える必要があります。
2,個人個人の能力 < チームとしての能力になるよう役割を分担する
重要になってくるのは、チームの管理者がいかにチーム内の人材の能力を把握しているか? ということ。
適材適所とは言いますが、実際にそれを完全にこなせている会社やチームなんてごく一部しか存在しません。それでも存在しているのは、上に立つ人間が下の立場のものの能力をしっかりと把握し、役割を分担しているからです。
事実、私の働いていたチームでも人によって向き不向きが有りますので、出来る人にできることをやらせ、誰も手がまわらないところを私がフォローするという形を取っていました。
出来ない人に出来ないことをやらせても仕方がないので、個人ごとの長所を活かして短所を補う形にしてやればそれなりに上手く回るのです。
3,私がやっていたチーム運用の問題点
詳しくは書きませんが、私がやっていた仕事は働くメンバーが毎日固定ではありません。
それゆえ上記のような役割分担の形をしているのですが、私が休みの時にどうなるかというと……物凄く忙しくなり、やりたいことに手が回らない状態になるそうです。
どうしてそのような状態になるのかというと、私と同じ立場の管理職の人間が好き勝手に動いているからです。
一つのプロジェクトに向かって固定されたメンバーで日々の業務を行うのではなく、日々人材が入れ替わるような業務ではチームを管理する人間によって効率が何割も下がってしまいます。
4,チームを管理するものとして心がけること
自分が好き勝手に行動するのではなく、自分がどのように動けばチームの人材が動きやすく能力を発揮できるようになるのか? これを常々考えながら行動することが重要です。
そうすることによって『1+1+1=3』ではなく『1+1+1=4』や『1+1+1=5』に出来るようになり、同じ業務をしていても余裕を持って動くことが出来るようになります。
なので、管理者が好き勝手に動いている状態では『1+1+1=3』どころか『1+1+1=2』にも『1+1+1=1』にもなりえます。
そうなってくると肉体的にも精神的にも余裕がなくなり、さらに業務効率が落ちるという悪循環になってしまうでしょう。
5,人の話を聞くことの重要性
チーム内で目標を決めたり、これから取り組んでいく内容を決めるとなった時『誰かが話している時に口を挟んではいけません』。
それがチーム管理者が考えているものと全く別の方向性を持ったものでも『しっかりと最後まで聞き、その上で意見する』ようにしましょう。
途中で口を挟んでしまってはお互いに言いたいことがしっかりと伝わらず、下手をすれば口論にもなります。そうなってしまったら最悪で、何も決まらないまま無駄な時間を取られることになります。
また、聞いた話を否定するのであれば『相手が納得できる理由』を説明してあげることです。
納得出来ないまま決められたことを完全にこなしてくれる人間などいませんので、真逆の意見が出た場合は『双方が納得できる』まで話し合うか『両方の意見を採用または否定』することも重要になってきます。
6,出来ないことをいつまでも出来ないままにさせない
これは当人のやる気の問題にも直結してくることなのですが、『出来ないからといってさせないのは愚策』である。
誰しもがそうだとは限りませんが、出来る仕事や任される仕事が増えれば『自分は出来る。頼りにされている』と思うことでやる気を向上させる人は少なくないでしょう。
にも関わらず、今現在出来ることしか仕事を与えず、新しいことを全く教えないのでは『やる気が出ずモチベーションも下がる』一方。
部下が何か新しいことをやろうとしているなら、チームを管理するものとして時間に余裕が作れるよう業務を回し、新しいことを教えていくというのは非常に大事なことです。
7,怒るのではなく叱ることの重要性
私の元上司などは『感情を露わにして怒ってきます』が、これは百害あって一利なしです。
業務内容に不備などがあった場合『どこが悪かったのかを諭してあげる』のが重要なのであり、怒鳴りつけて『どうしてあんなことをしたんだ!?』というのは間違いでしかありません。
怒られている方は気分を害してしまいますし、下手をすればその上司に対して苦手意識を持つこともあるでしょう。
ですが、どこが悪かったのかをしっかりと教えてくれ、問題点を改善できるように諭してくれるのであれば気分を害されることは少ないでしょう。
とはいえ、それに気をつけて叱っても『叱った相手が出来ていると思いこんでいる』と反論してきます。そういう場合は、一から順序立ててどこが出来ていなくてどこを改善すれば良いのか? それを相手が納得できるまで話し合ってあげましょう。
この時、管理者であるあなたは間違っても感情的になってはいけません。
感情的になることで相手も感情的になり、結果として良い方向に進むことはありません。
8,褒めるタイミングと叱るタイミング
これも大事なことなのですが、部下を褒めるときは個別で褒めるのではなく『ミーティングなど皆の前で褒めてあげる』ことです。
皆の前で褒められて悪い気分になる人などいませんし、褒められている人を見ることでちゃんと評価してもらえるんだと他のメンバーに思わせることも出来ます。
反対に、叱るときは必ず個別で叱るようにしてください。
叱られて気分の良い人などいませんし、そこに他のメンバーがいれば余計に聞く耳を持ってくれなくなります。
私もそうですが、早く終わらないかなコレ……なんて考えてちゃんと聞いていない場合が多いので、ゆっくりと話しが出来る時間を確保した上で叱るのが大切なのです。
9,報告・連絡・相談をしっかり行う
『報連相が出来ていない!』なんてお叱りを私もよく受けておりましたが、何も知らされていないのにそんなことを言われても困ります。と思ったことのある人は少なくないでしょう。
ですので、チーム内では報連相はしっかり行うようにし、それのついでに小さなコミュニケーションでも取っておけば自然とチーム内の雰囲気は良くなっていきます。
上司から部下に対してもそうですし、部下から上司に対してもそうですが、些細な事でも報告して相談する癖をつけておけば『重要な相談』などがあるときにも親身になって話を聞いてもらえるようになります。
また、業務の引き継ぎなどもスムーズに行えるようになりますので、あまりやれていないなーと思う人は実践するよう心がけてみてください。
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10,部下の失敗は管理者の責任であり、部下の手柄は部下のもの
失敗は誰でも恐れるものです。
ですが『失敗しても俺が責任はとってやるから』と言われて試してみるのと、『失敗したらお前のせいだからな』と言われて試すのでは発揮できる力に大きな差が生まれます。
前者は失敗しても大丈夫という気持ちで全力で仕事に取り組めるのに対し、後者は失敗したらどうしようと保守的にしか仕事に取り組めません。
また、部下が手柄を立てたのならばそれを素直に上司へと報告してあげるのも管理者の仕事です。
部下の手柄を横取りしても良いことなど何一つなく、多くの部下が手柄を立てることで優秀な管理者だと認めてもらえるようになるでしょう。
働いている環境によって一概には言えない
なんだかんだと講釈を述べたところで、労働環境によって変わるのでこれを鵜呑みにするのはやめましょう。
私の働いているところでは部下を褒めていたら『お前は何もしない。周りに影響を与えない』などとけなされますし、出来ないことは『絶対にやらすな!』が徹底されています。
それなのに、いざそれをやらなければいけなくなった時『どうしてこんなことも出来ないんだ!?』『どうして今までやらせていない!?』と言われます。
なのでこっそり仕事は教えているのですが、それでも理不尽なことを押し付けてくる上司はどこの職場でも少なくないでしょう。
自分ができる上司になるために
嫌な上司の駄目なところは絶対に真似しないよう取り組んでください。
部下の良いところは褒め、駄目なところはしっかりと教育してあげてください。
昨今では上司が変わったから職場がブラックになったなんてまとめ記事も出るぐらいですし、管理する立場の人間によって職場の雰囲気というのはガラリと変わります。
もしも自分が管理する立場で職場の雰囲気が悪いのであれば改善する努力を、上司がクソなのであれば自分が管理する立場になった時にそうならないよう心がけましょう。
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