※この記事はアメリカのテレビドラマシリーズ『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』及び、過去記事の『現実にゾンビが発生し災害になる可能性はあるのか?』を参考にしています。
『バイオハザード』や『ウォーキング・デッド』、『ドーン・オブ・ザ・デッド』に『28日後』など、ゾンビ関連の映画やドラマは数多く存在します。そして、その中で主人公たちは困難を乗り越えていくわけですが、そんな悪夢のような出来事が現実に日本で起きたとしたら?
それを真面目に考えていってみようと思います。
ゾンビが誕生する始まりの日
そもそもゾンビは架空の生物であり、現実には存在しません。
『現実にゾンビが発生し災害になる可能性はあるのか?』で書いたように、狂犬病からそれっぽいことになることはあっても、これは変異した狂犬病でありゾンビではないのです。
なぜなら、拳銃で撃てば人は死ぬ。
ですがゾンビは頭を撃ち抜かないと死んでくれません。体に何発の銃弾を打ち込んだところで動きが鈍くなったり行動不能になるだけで生きているのです。
なので、ゾンビが誕生する理由を考えなくてはなりません。
ゾンビ化ウイルスは宇宙からやってくる?
現在地球上に存在するウイルスで人間をゾンビに変えてしまうものは存在しないと考えられています。
では、ゾンビ化を引き起こすようなウイルスはどこからやってくるのか?
これは宇宙からやってきます。
地球の側を未発見だった彗星が通り過ぎ、その華麗さに世界中の人々が魅了されることでしょう。けれど、その彗星は人々を魅了するだけではなく恐怖の底へ突き落とすものでもあったのです。
彗星が通り過ぎた後、宇宙空間には彗星に潜んでいた未知のウイルスが漂っています。それが地球の重力に引っ張られて地球へとやってきます。
もちろん世界の多くの場所で観測されているわけですから、世界中にそのウイルスは広まります。そして、誰の目に触れることもなく人間の体内へと侵入していきます。
彗星観測後から2日後
地上へと到達したウイルスは人体への侵入に成功します。ですが、健康な人には何の害も及ぼさないため目立った被害等はなく、人々は普通に生活をしています。
学生は学校へ行き、社会人は会社へと向かい、主婦たちは晩御飯のおかずに悩みながら家事や買い物などをしていることでしょう。
そんな中、世界中のありとあらゆる場所でウイルスに感染して死んだ人がゾンビとなって蘇ります。
もちろん最初は死亡した人だけなので数はそこまで多くありませんが、『日本でも1日平均3,000人が死亡』しているということを考えれば、どの程度の被害が広まるかは容易に想像できるでしょう。
たとえ情報規制が敷かれたとしても、SNSなどの活躍によりこの日の午後には多くの人々がゾンビが誕生したことに気がつきます。
ゾンビ発生の当日午後から翌日にかけて
発生当日の午後にゾンビの情報を何かしらの手段で入手し、それを真実だと受け止めた人は映画などの影響を受けていれば間違いなくホームセンターなどに車を走らせ必要な物資を入手するため行動します。
この場合の必要な物資とは『水』『食料』『アウトドア用品』『武器になりそうな工具』など。
これが大勢いると物資の奪い合いになりますが、日本人が最悪の最悪を想定して行動するとは到底考えられません。このような行動を取るのは、ゾンビ映画の影響を強く受け、万が一にもこのような事態が起きたらどうすればいいだろう? と常日頃から考えている人だけです。
大半の人は『大手メディアのニュースで取り上げられない限りゾンビの発生を信じない』でしょう。そしてメディアで取り上げられてから行動したのでは買い物先には人が溢れ、必要な物資も手に入らない状態となります。
ゾンビ発生翌日
数多くのテレビ番組で『死者が蘇る』『ゾンビが災害が現実のものに』などの特番が組まれ、わざと情報を入手しようとしない人以外はゾンビが発生した事と、災害の規模の大きさを知ることになります。
なぜなら、当日で最低3,000人がゾンビになり、翌日でも最低3,000人はゾンビになります。そしてゾンビが人間を襲って殺せば、その人もゾンビになる。
このことから、翌日の時点で日本全土に1~2万のゾンビが発生していると考えられます。
パトカーが町を巡回し、無用な外出は避けるようにとスピーカーを使ってアナウンスをして回りますが、家の中に物資がない人は調達に行かないと何も始まりません。
警察の呼びかけを無視して外出し、スーパーやホームセンターなどで物資の奪い合いを繰り広げます。このときに危ないのは都会であり、田舎の方ではそれほど危ないとはいえません。
都会は人口密度が高くゾンビが近くにいる可能性があるのに対し、田舎は死者の数が少ないためゾンビの総数も少ない。そのため出遅れて買い出しに出かけても十分に間に合う可能性があります。
ゾンビ発生から1週間
自衛隊がよほどの活躍を見せていない限り、ゾンビの総数は5~10万程度まで増加しているでしょう。もし都心部が壊滅的な打撃を受けていた場合は30~100万程度まで増加すると考えられます。
日本の総人口が一億人程度なので、ひどい状態になっていれば100人に一人はゾンビの状態ですね。
どうしてここまで事態が悪化するのかというと、日本は人口密集地が多く、アメリカなどのように銃を個人で所有できる人がほとんどいません。
いたとしても狩人や密輸入して個人所有している人、ヤのつく仕事関係の方ぐらいのものでしょう。ですので、ゾンビを殺す手段が限られているのです。
一般人が映画の主人公達のようにナイフでゾンビを殺すなんてことは至難の業であり、そんな無謀なことをする勇気のある人も限られるでしょうからゾンビの数は増える一方。
最初期に籠城用の物資を獲得した人たちは、物音を立てることもせず家の中でひっそりと生き延びています。
まだ電気や水道、ガスなどの設備は使えると考えられ、ニュースなどでも現在の被害状況等が連日流れ続けているでしょう。
自衛隊などによって避難所的なものが建設されはじめる
ゾンビの増加を止めることが出来ないとわかれば、逆隔離の政策をとるために避難所という名のシェルターのようなものが建設され始めます。
建設と言っても周囲を鉄板やコンクリートで囲み、そのエリアの中にプレハブなどを設置して仮設的に人が生活できるようにするためのものです。
これは自衛隊の基地などが強化されて建設されると見られ、時間の問題から何もないところから作るのではないと考えられます。
この時点ではまだ一般人が立ち入ることは出来ず、自衛隊の関係者や議員などの権力をもった人物のみが入れるセーフティーエリアとして扱われるでしょう。
強盗や略奪が頻繁に起き始める
ゾンビによって無人とかしたエリアでは、店舗内にある物資等の略奪やそれを奪い合う者同士で争い等が起き始めます。それにつられてゾンビも現れるため、略奪者や強盗はゾンビと戦うための武器も身につけているでしょう。
おそらくはナタやスコップ、金属製のバットなど、頭部に十分なダメージを与えられるものを使用していると考えられますが、ゾンビの動き次第ではナイフ等で戦っていることもあるかもしれません。
ですが、無人になるような地帯でゾンビに出くわしたら周囲にもゾンビがいる可能性が高く、もし見つかったとしたら生きて帰ることは難しいでしょう
病院などの施設が閉鎖される
病院内には瀕死の患者等もおり、いつゾンビが発生してもおかしくない環境にあります。また怪我をしたと言ってやってきた人がゾンビに襲われたかもしれない可能性を考慮すると受け入れる訳にはいきません。
そのため病院などの施設は閉鎖し、一部機材等を自衛隊などの基地に持ち込んでそこで診療を行うようになると考えられます。
大病院にのみ自衛隊や警官が多数派遣され、そこでは診療を受けることが可能かもしれません。
ゾンビ発生から1ヶ月後
都心部は隔離された区画を除き全滅し、田舎でもゾンビが徘徊している姿が見受けられるはずです。なぜならゾンビの総数が数百万はくだらない状態になっているからです。
間違っても映画の主人公達のように、各地を回って安全な場所を探そうなどとは考えないでください。
ほぼ100%の確率でゾンビに襲われ殺されます。
一番安全なのはゾンビが侵入できない場所を確保し、その中に籠城し続けることです。食料や水などの確保をどうするのか? という問題点はありますが、ゾンビに殺されることはありません。
セーフティーエリアの開放と審査
この頃には、自衛隊が作るであろうセーフティーエリアの一部が一般人にも開放されます。
ですが、入るにあたって怪我をしていないか病気になっていないかなどの診断があるのは間違いありません。
そのうえ誰でも入れるわけではなく、ある一定以上の年齢のものや体に障害のある人物などの受け入れは拒否される可能性があります。
これはセーフティーエリアといっても確実な安全が保証されているわけではなく、有事の際に動けないものがいたのでは足手まといになるからです。
自宅に籠城しており、尚且つ食料等が突きかけているのであればセーフティーエリアを目指してみても良いかもしれません。
近場にあるならですが……。
電気やガス・水道などの停止
安全面への配慮からこれらが停止されると考えられます。特に原子力関係の発電所は安全に停止できるうちにと早い段階で発電を停止するでしょう。
また、燃料等の関係で火力発電なども停止する可能性があります。こうなるとソーラー発電以外でのまともな発電方法がなくなり、自宅用にソーラーパネルをつけている家庭以外は電化製品を扱うことすら難しくなるでしょう。
また、ゾンビが川や池などに入ることによって水が汚染されることから、水の供給もストップしていると思われます。
法律が意味を無くす
辺り一面にゾンビがいる状態で法律を律儀に守る人は恐らく居ません。
よって法社会が崩壊します。
一部のセーフティーエリア内では機能しているでしょうが、それ以外の屋外で生きている人を見かけたら略奪者だと疑ってかかるのが懸命な判断となります。
ゾンビ発生から3ヶ月後
籠城を決め込み、それに成功した人以外の大半がゾンビ化しています。
数で言えば数千万から1億に届くかどうかといったところでしょう。
つまり、ゾンビ発生から三ヶ月程度でほぼ全ての日本人がゾンビになっています。
セーフティーエリアはどうなっているのか?
堅牢な場所なら耐え抜いているでしょうし、そうでないのなら崩壊しているでしょう。
いくら外壁を強化したと言っても、内部で死者が出た場合はその人物がゾンビとなり人を襲います。それが深夜などで簡単に他の人がいる場所へ出入りできるような環境であった場合、夜のうちにゾンビでエリア内が溢れかえります。
また自衛隊が銃を所持していると言っても弾数などにも限りがありますし、ゾンビの駆除などを行うだけの能力がなくなればゾンビの数という圧力に外壁が持たずに崩壊する恐れもあります。
一般人の生存者はいるのだろうか?
間違いなく存在します。
そして映画化するなら、このような人たちの視線で映画化されます。
資材等があれば一般の方でもゾンビの侵入を防ぐ壁は作れますし、最悪車を壁の代わりにしても良い。となれば、裏切らずに協力してくれる方が複数いればゾンビの侵入を防ぐ施設は作れます。
ですが資材の確保や食料の調達には危険が伴うため、それを行える人材がいない集団は自然と解散してゾンビの餌食になることでしょう。
一般人が生き残っているかどうかの分かれ道は、資材や食料の調達を行える人物がいるかどうかにかかっています。
ゾンビ発生から半年後
生ける屍と言っても腐敗は止められません。
人間の体は死亡してからある程度時間が経てば朽ち果てます。
よって、この頃になると最盛期に比べゾンビの数が減少し始めます。
また、新しくゾンビになる人間もほとんど居ないことから、ゾンビの数が再び増えるということもありません。
少しずつですが行動できる範囲が増えると同時に、腐敗したゾンビが増え始めることで逃げることも容易になるでしょう。
ゾンビよりも注意するべき存在
それは野犬です。
ウォーキング・デッドのように人間しか感染しないタイプのウイルスであった場合、ゾンビ発生から半年もの間生存競争に勝ち残っている野犬というのは狼と同等の脅威を発揮します。
動きが素早く集団で襲い掛かってくると考えられますので、もしも見かけるようなことがあれば見つからないうちに逃げましょう。
元が飼い犬であったとしても、極限の状態で半年も屋外にいれば十分野生を取り戻しているはずです。
ゾンビ以上の脅威になることは間違いありません。
ゾンビ発生から一年後
大半のゾンビは朽ち果て動けなくなります。
もしもこの時期まで生存出来ている人がいれば、ゾンビに勝利したんだと両手を揚げて叫びましょう。
生存者同士でコミュニティーを作り、それを徐々に広めていくことで自給自足の生活を遅れるようになるはずです。
それが数十年も経てば町といえるレベルまで発展を遂げ、人口も増えていくでしょう。
もちろん死者がゾンビになることは変わりませんが、それは世の中のルールが変わったというだけで十分に適応していけるはずです。
一時的に文明の水準は低下するでしょうが、人類が繁栄する道は残されているのです。
まとめ
あくまで空想であり妄想の話ですが、ゾンビがしっかりと腐敗してくれるのであれば1年持ちこたえれば死亡率はグッと下がることでしょう。
私は生き残る自信などありませんが、もしゾンビが発生したら1年は頑張ってみようかと思います(´ω`)
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