2018/10/18 48views

過剰摂取は厳禁! 葉酸のメリットとデメリットを論文などから解説

過剰摂取は厳禁! 葉酸のメリットとデメリットを論文などから解説

胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らすとして、妊娠1ヶ月前から妊娠中期まで接触的に摂取することが推奨されている葉酸。

妊婦の方であれば、葉酸は摂取したほうがいいものだと厚生労働省が推奨していたり、さまざまなWebサイトやブログ・書籍に記載されているため、妊娠時期にかかわらず積極的に摂っている方も少なくないはず。

ですが葉酸を摂取することはいいことだけではなく、過剰摂取することでリスクがあることも近年の検証ではわかっています

そこで今回は、少し調べただけではわからないような葉酸を摂取することによるメリットとデメリットを紹介していきましょう。

参考にした論文などもリンクを貼っているので、もっと詳しく知りたい! という方は、そちらの方を見てみてください。

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そもそも「葉酸」ってなに?

そもそも「葉酸」とは何かというと、ビタミンB群の一種でビタミンB9やビタミンM・プテロイルグルタミン酸と呼ばれることもある栄養素の1つです。

胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らすことができるとして、妊娠1ヶ月前から妊娠初期の妊婦に対して厚生労働省がサプリによる摂取を推奨するほど重要な栄養素で、ビタミンB6やビタミンB12と一緒に摂取することにより相乗効果を得ることができます。

他にも脳卒中や心筋梗塞・循環器疾患を予防するという研究結果が多数報告されており、健康面を考えると誰しもが摂取したほうがいい栄養素でもありますが、摂取しすぎることで悪影響がでることもわかってきていますので、葉酸が体に与える影響を順番に見ていきましょう。

関連記事 ビタミンB12で発育サポート! 効果と不足したときに起きる症状は?

葉酸が体に与える影響

葉酸が体に与える影響

葉酸が体に与える影響は非常に数が多く、「え? そんな効果まであるの!?」と驚いてしまうほど。

赤ちゃんのためだけに葉酸を摂取していた方も、葉酸にどんな効果があるのかを知れば旦那さんにも勧めたくなること間違いなしです!

胎児の神経管閉鎖障害のリスクを軽減する

神経管閉鎖障害は、脳や脊髄などの中枢神経系のもとが作られるころにおこる「先天異常」です。

主に妊娠4~5週ごろの胎児が発症し、出生した赤ちゃんの約1,700人に1人の割合で神経管閉鎖障害を患っています

神経管の障害がおこる場所次第では、「二分脊椎」や「無脳症」といった先天異常の可能性もでてくることがあり、葉酸を摂取することで神経管閉鎖障害が発生する可能性を低くすることができます。

参考元 葉酸『厚生労働省』(外部PDF)

自閉症の子どもを出産するリスクを低減させる

ノルウェー公衆衛生機構が、妊娠4週間前から妊娠2ヶ月の間にサプリメントなどで葉酸補給を受けた女性は、小児期の自閉症の子どもを出産するリスクが40%程度低下したと発表しています。

Women who took folic acid supplements from four weeks before conception to eight weeks into pregnancy had a 40 per cent lower risk of giving birth to children with childhood autism (classic autism). Use of folic acid supplements midway through pregnancy (week 22) had no effect.
引用元: Lower autism risk with folic acid supplements in pregnancy

この発表では、妊娠中期である22周目以降に葉酸サプリメントを摂取しても効果がなかったとあるので、神経管閉鎖障害の予防と合わせて妊娠前から妊娠初期の間は葉酸を摂取したほうが、健康な赤ちゃんが生まれてくる可能性が高くなるといえます。

またドレクセル大学の発表でも同じようなことが報告されており、そちらでは妊娠中に母親がマルチビタミン(葉酸を含む)を摂取した子どもは、知的障害を併発して自閉症を発症する可能性が30%低くなるとしています。

Children whose mothers took multivitamins during pregnancy are roughly 30 percent less likely to develop autism with a co-occurring intellectual disability, according to a new Drexel University-led study.

In looking at data collected over more than a decade in Stockholm, Sweden, the study team found that the decline in risk linked to multivitamin use only seemed to be tied to autism with intellectual disabilities attached. The odds of developing autism without an intellectual disability did not seem to be affected.
引用元: Multivitamin use during pregnancy linked to lower risk of autism with intellectual disability

この発表では、知的障害を伴わない自閉症を発症する可能性は低下しないとしていますが、少しでも元気で健康に生まれてきてくれる可能性があがるのであれば、妊活中から妊娠初期にはしっかりと葉酸を含む栄養を摂っておきたいですね。

過剰摂取すると自閉症リスクは高まる

先程は葉酸を摂取することで自閉症のリスクを低減させることができると言いましたが、過剰に葉酸を摂取することで自閉症のリスクが高まることもわかっています。

さらに葉酸と協力関係にあるビタミンB12も過剰摂取していると有害であることがわかっており、新生児が葉酸とビタミンB12を非常に高いレベルで保有している場合子どもが障害を発生するリスクは17.6倍に!

The researchers found that if a new mother has a very high level of folate right after giving birth – more than four times what is considered adequate – the risk that her child will develop an autism spectrum disorder doubles. Very high vitamin B12 levels in new moms are also potentially harmful, tripling the risk that her offspring will develop an autism spectrum disorder. If both levels are extremely high, the risk that a child develops the disorder increases 17.6 times.
引用元: Too much folate in pregnant women increases risk for autism, study suggests

下記で述べていますが、葉酸の過剰摂取はアレルギーリスクを高める結果にもなるので、過剰摂取にならないよう注意して接種するようにしましょう。

過剰摂取すると小児期のアレルギーリスクを高める

葉酸が胎児にとって重要な栄養素だということはわかったと思いますが、葉酸を摂りすぎることは推奨されておらず、過剰摂取することで悪影響をおよぼすこともわかってきています。

アデレート大学の発表では、妊娠後期に葉酸を補給しても神経管閉鎖障害のリスクは軽減されず、それどころからアレルギーのリスクが高まるとしています。

“However, continued supplementation with folic acid into the later stage of pregnancy doesn’t reduce that risk, and there’s growing evidence that this may increase the risk of allergies in offspring,” Dr Gatford says.
引用元: Folic acid late in pregnancy may increase childhood allergy risk

子供のアレルギーに悩む親御さんは多いと思いますが、葉酸を摂取したほうがいいからと過剰摂取していると、本当ならアレルギーにならなかったはずの子どもが、アレルギー体質になってしまう可能性もあるので注意しましょう。

子供だけでなく、孫やひ孫にまで葉酸不足の影響が出る可能性も

葉酸不足が胎児の神経管閉鎖障害の原因になることは知られていますが、それが自分の子供だけではなく孫やひ孫の世代にまで影響を及ぼす可能性があることは、あまり知られていません。

ケンブリッジ大学の発表によると、葉酸欠乏によって二分脊椎症・心不全及び胎盤異常などの重大な健康問題が、直後の子孫に影響を及ぼすだけではなく、数世代に渡って有害な健康への影響を与えることが明らかになっているとしています。

Folic acid deficiency can cause severe health problems in offspring, including spina bifida, heart defects and placental abnormalities. A study out today reveals that a mutation in a gene necessary for the metabolism of folic acid not only impacts the immediate offspring but can also have detrimental health effects on the next several generations.
引用元: Folic acid deficiency can affect the health of great, great grandchildren

胎児のために葉酸を摂取することは、自分の子供だけではなく、孫やひ孫が健康に生まれてくるための手助けをすることにもなるということです。

動脈硬化や、心不全・脳卒中による死亡リスクを下げる

葉酸だけでは効果が薄いですが、葉酸と一緒にビタミンB6を摂取することで、動脈硬化やそれから派生する疾患のリスクを下げることがさまざまな研究で明らかになっています。

Dietary folate and vitamin B 6 intakes were inversely associated with mortality from heart failure for men and with mortality from stroke, coronary heart disease, and total cardiovascular disease for women. These inverse associations did not change materially after adjustment for cardiovascular risk factors. No association was found between vitamin B 12 intake and mortality risk.
引用元: Dietary Folate and Vitamin B6 and B12 Intake in Relation to Mortality From Cardiovascular Diseases

こちらの論文では葉酸とビタミンB6およびビタミンB12を摂取し、それによる心疾患の死亡率を測ったものですが、葉酸とビタミンB6を十分な量摂取していた場合、男女ともに心疾患による死亡リスクが50%前後減少していることがわかります。

また動脈硬化の原因として有名なLDL(悪玉)コレステロールは、血中にあるホモシステインと呼ばれるアミノ酸の一種と結合し、酸化してマクロファージに食べられることで動脈硬化の原因に。

ですが体内の葉酸とビタミンB6の濃度が十分であれば、ホモシステインはシステインへと代謝し、皮膚組織の形成やターンオーバーの乱れを整えるなどの効果も期待できます。

関連記事 ビタミンB6がつわりを改善してくれる!? 赤ちゃんの脳を発達させる効果も

葉酸を摂取するメリット

葉酸を摂取するメリット

長々と葉酸の効果を説明してきましたが、細かいことはいいから葉酸を摂取したときのメリットを簡単に教えて! という方のために、メリットをまとめてみました。

葉酸を摂取したときのメリットは大きくわけて4つあり、

  1. 胎児の神経管閉鎖障害のリスクを下げる。
  2. 自閉症の子どもが生まれるリスクを下げる。
  3. 動脈硬化などから派生する疾患の死亡リスクを下げる。
  4. ターンオーバーの乱れなどを改善する効果が期待できる。

このようになっています。

論文によってはダウン症のリスクを低減するとしているものもありますが、症例数が少なすぎて有意差が認められていないものが多いので省いています。

とはいえ健康に関して言えば、妊活中や妊娠中の女性だけではなく、男女関係なく過不足しないよう摂取を心がけたい栄養素ですね。

葉酸が不足すると起こる症状

葉酸が不足すると起こる症状

続いて葉酸が不足することで起こる症状を簡単にまとめてみました。

葉酸が不足することで起こる症状は大きくわけて4つあり、

  1. 胎児の神経管閉鎖障害のリスクが向上する。
  2. 動脈硬化などから派生する疾患の死亡リスクが向上する。
  3. ターンオーバーなどが乱れやすくなる。
  4. 多世代に渡って健康に有害な被害をもたらす可能性がある。

葉酸が不足することで起こる症状は、葉酸を摂取することで得られる効果と真逆のものになります。

葉酸が不足している状態で妊娠すれば、胎児の神経管閉鎖障害のリスクが向上しますし、動脈硬化やそれに連なる疾患を発病する危険性もあがるでしょう。

また血液が不足することにより、体調不良や貧血・巨赤芽球性貧血になる可能性もあります。

妊婦さんだけではなく、葉酸は誰しもが健康でいるために摂取したほうがいいビタミンなので、不足することがないように積極的に摂取していきましょう。

葉酸を過剰摂取したときに起こる症状

葉酸を過剰摂取したときに起こる症状

葉酸を摂取したほうがいいとは言いますが、過剰摂取することによるリスクも近年わかってきました。

過剰摂取したときに起こる症状は大きくわけて3つあり、

  1. 自閉症の子供が生まれるリスクが向上する。
  2. 小児期のアレルギーリスクが向上する。
  3. 発熱や蕁麻疹などの症状がでる。

今まではそれほど重要視されていなかった、自閉症の子どもが生まれるリスクやアレルギーリスクなどが取り上げられるようになっています。

葉酸の一日の摂取量は、

  • 成人男性で240μg
  • 成人女性で240μg
  • 妊娠中の方で480μg
  • 授乳期の女性で340μg

程度を毎日摂取するのが理想的とされており、1日の摂取上限は900μg程度ですので、間違ってもそれ以上は摂取しないようにしましょう。

自分に発熱や蕁麻疹などの症状がでるだけなら構いませんが、子どもにまで悪影響を与えてしまうのは避けたいものです。

葉酸が不足する理由

葉酸は偏った食生活をおくっていると不足しがちですが、バランスの良い食生活を送っていれば不足することはまずありません。

ですが葉酸が含まれた食材をつかって料理をしても、調理の過程で葉酸が減ってしまうことは珍しくなく、現代人は推奨摂取量を摂取できていないとも言われています。

また妊娠中や妊活期の女性は多めに摂取することが推奨されており、そちらの推奨量を満たすことは食事をするだけでは中々難しいです。

食生活が偏っている方や、妊娠・妊活中の方はサプリメントなどから補給するように心がけましょう。

ショウガ葉酸

ショウガ葉酸は、妊活中や妊娠時期に合わせてサプリメントの成分含有量が変わり、葉酸や鉄分を過不足なく補給できる葉酸サプリです。

食事と合わせて摂取することで、厚生労働省が推奨する摂取量をしっかりと摂取することができるのも妊婦さんには嬉しいところ。

さらに通常の葉酸サプリが1日に3粒4粒飲まなければいけないのに対し、ショウガ葉酸は1日1粒で水がなくても飲めるのがいいですね♪

注目POINT

妊活中や妊娠時期に合わせて成分が変えられており、妊娠期に必要な栄養素を過不足なく摂取することができます。

また国産天然ショウガを含んでいることで、体をポカポカと温める効果も期待でき、体を冷えから守ってくれるのも嬉しいところです!

葉酸が多く含まれる食材

サラダの画像

食品100g当たりの葉酸含有量が多い食材は「焼き海苔」で、焼き海苔100g当たり1,900μgも葉酸が含まれています。

他の食品からも補給できることを考えると、1日10g程度焼き海苔を食べていれば、成人に必要な葉酸摂取量を補給できることに。

ご飯との相性もバッチリですし10gぐらいなら……って思ってしまいがちですが、一般的に袋で売られている焼き海苔は1枚につき3gていどしかありません。

それを毎日3枚食べるのはちょっとしんどいですよね?

そこで他の食材に目を移してみると、牛・豚・鶏のレバーにも非常に多く含まれており、うにやいくら・卵黄といった卵類。大豆製品や緑黄色野菜にも豊富に含まれていることがわかります。

ビタミンB6やビタミンB12を一緒に摂取することで、健康への影響が大きくなりますので、バランスよく栄養を摂取できるよう食事を考えるようにしてみましょう。

まとめ

胎児の成長に大きな影響があり、神経管閉鎖障害や自閉症・アレルギーリスクにも関わってくる葉酸ですが、妊活中や妊娠中の女性だけでなく男女ともに摂取したほうがいい栄養素だということがわかったと思います。

過剰摂取による危険性を記載している書籍やWebサイトは少ないですが、過不足なく摂取することが胎児にも自分の健康にも1番ですので、食事やサプリメントでバランスよく摂取できるよう心がけましょう!

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