どこにでもあるという意味が語源のパントテン酸は、言葉の通り数多くの食品に含まれています。
パントテン酸をわかりやすく例えるなら、ビタミンB5としてビタミンB群に含まれるビタミンの1つだということです。
ですがパントテン酸の効果や、不足したときにどんな症状が現れるのかを知っているか? と尋ねられると首をかしげる方が大半だと思います。
なので、パントテン酸の効果や不足したときの症状を、一緒に学んでいきましょう!
パントテン酸ってなに?
パントテン酸はナイアシンやビオチンと同じく、糖質・脂質・タンパク質の代謝に必要な酵素を補助する役割をもった補酵素です。
コレステロールやホルモン・免疫抗体などの合成にも関係があり、名前が知られていない割には重要な役割をもったビタミンだと覚えておきましょう。
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パントテン酸にはどんな効果があるの?
パントテン酸の持っている効果にはさまざまなものがありますが、どんなものがあるのか順番に見ていきましょう。
糖質の分解や脂質の代謝を助ける
パントテン酸にはビタミンB1と協力して糖質の分解を助ける働きがあり、ビタミンB1の持つ効果をより引き出してくれます。
さらにビタミンB2と協力することで脂質の代謝を促進させるので、免疫力の向上やダイエット効果といったものをアップさせることも可能です。
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免疫力を高め、自律神経のバランスを整える
パントテン酸にはビタミンB6や葉酸と一緒に摂取すると、免疫力を高める効果があります。
また、善玉コレステロールを増やすことで心臓や血管の病気を予防するだけではなく、自律神経の働きを維持したり整えたりとさまざまな効果を持っています。
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ストレスを緩和する効果も
ストレスや胸やけの治療のために用いられる「パントテン酸カルシウム」というものがあり、ストレスを緩和する効果が期待できます。
ビタミンB6にイライラなどを解消してくれる効果があるので、一緒に摂取することでストレスを抑えて健やかに生活する手助けをしてくれるでしょう。
パントテン酸が不足すると起こる症状
パントテン酸が不足することでおこる症状にはさまざまなものがあり、軽いものであれば頭痛や疲れやすいといった日常的におこる身体的不調です。
これが酷くなると成長障害や手足の知覚異常、代謝不良による肌荒れや脱毛に、神経系の障害などが発生する可能性があります。
パントテン酸が不足する理由
パントテン酸が不足することでおこる症状は、軽いものから深刻なものまでありましたが、なにも心配する必要はありません。
パントテン酸の語源が「どこにでもある」の名前の通り、幅広い食材に含まれている栄養素なので、わざとパントテン酸が含まれていない食品を選んで食べ続けない限りは、不足することはまずありえません。
パントテン酸だけに限れば、極端に偏った食生活をしていても不足する可能性は少ないということです。
パントテン酸が多く含まれる食材
食品100g当たりのビタミンB2含有量が多い食べ物として、鶏・豚・牛のレバーやハツ(心臓)があり、卵の卵黄にも多く含まれています。
その他にも豆類からきのこ類、イモ類に野菜と、名前の語源通り幅広い食材の中に含まれているので、特に「◯◯を食べてパントテン酸を摂取しないと!」のような感じになる必要はありません。
バランスのいい食事を心がけていれば、自然と必要な量が摂取できているはずです。
1日にどれぐらいパントテン酸を摂ったらいいの?
成人男性で5mg、成人女性で4mg、妊娠・授乳中の方で5mg程度を毎日摂取するのが理想的です。
過剰摂取による心配はありませんが、サプリメントやビタミン投与などで大量に摂取した場合に限り、吐き気や食欲不振等の報告があります。
まとめ
どこにでもあることから気にして摂取することのないパントテン酸ですが、その効果は絶大で肌にも健康にも大きな影響を与えています。
ですがパントテン酸は主役ではなく、あくまでもサポート役なので、しっかり他の栄養も摂るように心がけましょう!
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